【北京】なんてカテゴリはないのだけれど勢いで書いてもうた。
日本代表で出場した澤野大地は残念ながら予選敗退。
5m45を1回目でクリア。5m55は2回目でクリアしたものの、次の5m65に3回失敗。他の選手の跳躍結果から決勝の12人には残れず。
元々スポーツ観戦が好きな私。オリンピック期間中は基本的にNHK(BS)つけっ放しの見っ放しの飲みっ放しです(場合によってはそのまま寝っ放し:笑)。でも、今回のオリンピックで真っ先に視聴予定を入れたのは、唯一酒なしで応援することを決めていた男子棒高跳びでした。何としても今回は澤野の跳躍が見たかった。――そう、今回は。
大阪の世界陸上では一度も見られなかった「AIR 大地」。跳躍寸前、ポールをつかえて半分宙に浮きながらも痙攣を起こし、跳躍に至らず記録なし。あまりのできごとに、「かっこわるい」と散々に罵倒しまくった私。そうすることでしか収拾のつけられない大会でした。
でも今回オリンピックの舞台、「AIR 大地」は北京の空を二度、舞った。
跳んだという意味では世界陸上とは比べもんになりません。記録が残りますから。でも、この結果は、今の彼の実績からすると到底満足できない数字でもあります。
最後マットに沈んだ後、立ち上がり会場に向かって両手を上げた彼。でもマットを下りた直後、フィールドに仰向けになり、呆然と全身にその悔しさをにじませていました。何度見ても、あの澤野大地の悔しそうな姿には慣れることができない。
最後の跳躍失敗の後、私もまた、呆然と液晶を眺めていました。
最終試技の時間的に明日の朝刊には結果が出るでしょう。記事には、彼のその大舞台での弱さに言及するものもあると思います。
でも。今回の結果に、私は拍手を贈りたいと思うのです。
彼はきっと、世界陸上で残したあの結果以来この日まで、想像もできないくらい苛烈に自分を追い詰めてきたはずです。現在の日本での第一人者としての責任、そして競技者個人としてのプライド。そのすべてに押しつぶされそうになりながらこの日を迎え、跳んだはず。
拍手には、様々な感情をこめることができる。
私は、悔しさと、感謝と、涙と、激励と、最上級の慰労をこめて、笑顔で拍手を贈りたいと思うのです。
ほんとうに、お疲れ様でした。しばらく、休んでください。