(7/7(月)追記終了)
今現在、STAN のライブに行こうかどうしようか迷っているという人がいたら、私がいいアドバイスをしてあげましょう。
行ったほうがいいよ。
セトリ、STAN にまつわる個人的思い入れをごちゃごちゃと、追記隔離。
○セトリ
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S.T.An
THE FIRE
JAPANISTAN
SEA SIDE SEX
SAY NO
rock
時の砂
-JAM-
YOUNG & FINE
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O.Aを1番手と勘定して、3番手での登場。
セッティングの時に流しているいつものkyg MIXですが、この日もめちゃくちゃセンスよかったです。途中でインタビューの音が混じってたり(しかもインタビュアーの方の声だし)、Mちゃんが
「殿様になりたいです」とか言ってるし(笑)。極めつけは BLANKEY JET CITY が混ざってたこと。
○MC(すべてkyg)
・今から休憩に入るので、各自お好きなように過ごしてください。
・アルバムを出しました。買ってください、いや、買わなくてもいい、聴いてください。聴いてよかったら、買ってください。よくなかったら、…買わないか。
・きょうはご来場ありがとうございます。
○呪文まがいの散文。
・「S.T.An」、イントロ前にアレンジがくっついていました。過去にライブで1曲目として何度か聴いたこの曲。この日も1曲目であることは半ば予想がついていて、緞帳を切り落とすような「じゃかじゃか」っとくるだろうと準備をしていたら、…来なかった(笑)。いままでの記憶の「S.T.An」と始まり方違った…と思う(自信ないけど)。この日は音源のイントロの前に、ギターをぐわんぐわん鳴らしていた…と思う。
この曲は幕開けが似合う。歌詞の内容も、曲の勢いも、まさに STAN。「ULTRAMAGNETICSTANS」や「STAN'S HOUSE」に並ぶ(いや、替わる?)STAN のテーマソングになるんだろうと勝手に思っています。
この日はボーカルの音量が不安定で少々残念でした。kyg が歌うのを受けながら音量を微調整しているような感じで、歌詞の聞こえはあまりよくなかった。声の通りがどうこうというより、マイクの音量がギターのそれに負けていたのだと思う。…しかし、kygのギターってすごい。
・「THE FIRE」ってば、やっぱり着火曲です。49は私の位置からは全然見えなかったのですが、音はしっかり飛んできていました。「どーん」やらなんやらの kyg の叫び方はライブだとさらに声が通ってくる。爽快だし、その後の歌詞の転がし方も STAN って感じ。
…「STAN って感じ」ということを的確に現す単語がちょっと浮かばないのですよね。私の持っているイメージに一番合致するのは「痛快」という二文字ですが、それのほかにピンと来る言葉が見当たらない。だから、「STAN らしい」「これぞ STAN」という表現がどうしても多くなる。伝え切れてない? ええ、わかってますとも。
でも、伝えられんのですよ、 STAN というバンドは。こんな文章では STAN は伝わらん。みんな、ライブに行ってくれ。
・「JAPANISTAN」STAN の真骨頂が続きます。私を STAN に突き落とした曲の一つです。この日の3曲目ですよね、これ(行ったおまえが確認するな)。この時点で完全にめろんめろんになり、
「んもうきょう来てよかった、ほんとよかった、まじよかった、 STAN 大好き」。という言葉が、東証の主要銘柄の電光掲示板よろしく天使の輪になり私の頭上を周回し始めたのはこの頃。
・「SEA SIDE SEX」演奏前に曲名言ってます。はっきり、「『SEA SIDE SEX』という曲をやります」と。
「浜辺でやろうよ、イヤならいいけど」の部分が、音域の関係でかやたらよく聞こえるんです。この「イヤならいいけど」ってとこが kyg らしい歌詞。個人的にこの曲の「うなじ 指先 波の音 オリオン」の歌詞と旋律の絡み具合は天才的だと思う。kyg が操る言葉のうまさだけじゃなくて、音にのせるセンスも一緒に味わえる曲なんだと思いました。
・「SAY NO」この曲、アルバムの中でも私はかなり好きな曲。流れ出した瞬間血が沸騰してしまい、
踊ってただけで自分全然歌詞聞いてねぇ(笑)。これ、もっと完成した状態で、私みたいな人(← STAN が好きという意味で)ばっかりのワンマンでぶっ放したら、箱ん中すごい状態になると思う。音の渦。STAN のグルーブの強さが強烈に出そうです。きょう聴いてもたしかに踊りまくりの揺れまくりですが、まだ、成長すると思う。
…しかし、自分全然歌詞聞いてなかったな(笑)。
・「時の砂」この曲についての当人たちの思い入れの強さは各所で目にし耳にします。そのつもりで聴きましたが、この曲もまだまだ伸びしろありまくりです。この日もよかったけど、絶対もっとよくなる。何度も言うけど、「
SAY NO」と「時の砂」は絶対もっとよくなる。根拠はないけど、そう思う。
この曲のとき、kyg がギターを交換していたような。ギターテクが冴えるイントロでした。
・「JAM」。そろそろくるんじゃないの、さぁさぁ、とか思っていたら始まった、リズム隊のJAM。まぁMちゃんメインなんですけどね。kyg は最後のほうでちゃちゃ入れるだけでほとんど絡まないし。
STAN のライブで、この時間を楽しみにしている人間は私だけじゃないと思う。すごくクオリティ高いんだから。──テクニックについては細かいことはわかりゃしませんよ。でも、このグルーブが素敵なものだってことは私の身体が証明してくれてる。これ、ベース好き殺しですよ、ほんとに。私がなぜライブに行くのかって、なぜライブが快感なのかって、
このベースの音で踊らされてる瞬間の感覚がすべて言葉になってくれれば99%説明がつく。
この日は対バンも豪華だったので(No Regret Life、hare-brained unity)、お客さん結構入ってました。STAN メインで来てたお客さんは、…どうでしょう(笑)。私はいつもの感じでのっていただけでしたが、少々後ろから見ていたせいか、若干アウェーな状況を味わえました(行間を読んでください)。多少さみしくはありましたよ。おおよその場所さえ言えないくらい自分は目立ってましたから。…でも、自分の感覚が正直になるから、こういうの嫌いじゃないんですよね。…浮く? ああ、もう、慣れたんだわ、そういうの(笑)。
アルバムがとてもいいわけです。そのアルバムからの選曲が中心であることは読め読めですから、このライブは、ほんっとに、すっごい期待してました。セッティングが終わって3人がステージからはけると、いきなり鼓動が大きくなって、まじで人に聞こえてんじゃないかと思ってました。
ライブは、総じてよかったです。「大興奮!!!」とまではいきませんが、新譜を引っさげてのお披露目会的要素から言えば、そのフレッシュな感じは十分味わうことができました。本チャンのツアーを思うと、さらに大きな期待を置いていくライブだったと思います。
…しかしですな。
この STAN ってバンドは、よくよく私とライブのめぐり合わせがいい。いまだかつて、このバンドほど私の予定に合わせてライブしてくれるバンドはない。(その逆が Radio Carol…。)そんなことも相まって STAN には愛着が沸いているのです。
でも、私は STAN を聴けば聴くほど、見れば見るほど、kyg という人間を遠く感じる。近寄りがたくなる、と言えば正しいでしょうか。正直、吉井和哉よりも、ウエノコウジよりも、近寄りがたい。万が一この3人(kyg、吉井、ウエノ)が話しかけてきたとしても、kyg とだけは会話したくない。尻尾を巻いて逃げると思う。この人の得体の知れなさが、冴え具合が、私には怖い。この日も、ライブが終わって一服した直後、ふと kyg を思いやったら、ぞぞっとした。自分でもよくわからないのですが、彼のあまりの切れのよさに私は物怖じしてるんじゃないかと。…ほんとに好きなんですよ。彼のこの才能は愛すべきだと思うし、実際のところ「べき」なんかからじゃなく自然と惹かれているんですよ。だのに、惹かれれば惹かれるほど反比例的に私は彼が怖くなる。おっそろしい。これは、個人的に解けない謎です。
しばらくすると、私は過去にない頻度で STAN に会うことになると思う。その祭りの後、私は果たして kyg を正視できているかどうか。甚だあやしい(笑)。
あー、こりゃもうライブの感想じゃなくなってるな(笑)。ライブ後に STAN について考えていたら、自然とこんな方向に話がよじれて行っちゃったんだから仕方がない。
来週は、私きっと名古屋に行く。